フラペの富士ヒルブロンズクライマー

ロードバイクを始めて富士ヒルクライムのブロンズを獲得

Mt.富士ヒルクライム ブロンズ獲得!!

2019年6月9日(日)

第16回Mt.富士ヒルクライム

いよいよスタート!!

 

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スタート!



富士北麓公園を出発し

計測地点までの約1.3kmが

パレード区間

 

雨の降る中

不安と緊張が入り混じる。

 

沿道で今回DNSの友達が

手を振って応援してくれた☆

「ありがとう!行ってきます!」と

声を出し気合いを入れる。

 

交差点を左折し

いよいよ富士ヒルクライム

24kmの計測スタート!!

目標は1時間30分切りの

ブロンズをゲット!!

 

この瞬間のために

一年間頑張ってきた!!

さぁ行くぞ!!!!!

 

序盤は抑えるのがセオリーだが

今年過去4回の試走では

序盤からペースを上げて走った方が

結果としてタイムが良かった。

 

中盤から終盤に足が残っていても

ヒルクライムではペースを

上げるのは容易ではないからだ。

 

という訳で

序盤からFTP105%くらいの

パワーで力強く踏んだ!!

1年の思いをありったけ込めて!!

 

心拍はずっと180台を刻む。

限界ヨロシクペースだが

お構いなし!!

 

そんな思いはしっかり

タイムに現れた。

 

5km通過の目標タイムは

20分23秒だが

なんと18分38秒!

約2分もリードしている!!

行けると思った!

 

そこで少し前で

接触と落車が発生!!

初心者が多いウェーブではないのだが

雨で視界が悪いのと

集中力を保つのが難しいためか!?

とにかく落車に捲きこまれなくて良かった。

 

順調に進み9km地点に

差し掛かろうとしていた。

この時点でリードは

3分近くに広がっていた。

 

しかし、ここで

両足に違和感が起きる・・。

 

何と両足が

痙りそうになった!

 

えぇええええ!!

嘘でしょ!?

この大事な本番に!!!

 

本当に勘弁して!!お願い!!

一瞬頭が真っ白になり

ガチで泣きそうになる。

 

原因は大会直前の

マッサージ失敗による調整不足か!?

前日の睡眠不足か!?

この雨による寒さなのか!?

ハッキリした原因は不明だが

とにかく一度足を痙ってしまったら

痛みでペダルを回せない。

 

その場合、痙攣を抑えるまで

ストレッチと休憩が必要で

そこからは本来のパワーは出せない。

 

つまり目標のブロンズは

限りなく「ジ・エンド」だ。

 

しかも痙りそうなのは

片足ではない・・・両足だ!!

 

でもここで

真っ白になっている場合ではない!

ここは富士ヒルの本番だぞ!!!

 

何とか冷静さを取り戻し

通常は踵(かかと)を上げて

パワーをかけたペダリングをするのだが

踵を上げるとモロに痙ってしまうので

踵を下げたペダリングにして必死に回す。

パワーではなくケイデンス(回転)で稼ぐのだ。

 

それだけではない

ダンシング(バイクを左右に振る立ちこぎ)も

使えない!!!

ダンシングはパワーがかかる分

足にかかる負担が大きく一発で痙ってしまう。

つまりダンシングができないというとは

ひたすらシッティングで走るしかない。

 

これではひたすら

同じ筋肉に疲労が集中する!!

でもやるしかないのだ!!

 

また足痙り防止には水分補給が欠かせない!!

多めに、そして早めにドリンクを補給をする。

ここである失敗に気がつく・・。

ドリンクが1本しかない!!!

 

出走前に2本用意したドリンクを

雨で暑くもないし

汗がそんなに出ないと思い

1本に減らしていたのだ!!!

 

なんてこったっ!!!

 

このペースで水分補給をしていたら

ゴールまで絶対にドリンクがもたない・・。

 

でも飲むのだ!!

足が痙ってもレースは

終わってしまう。

 

ここである考えを思いつく。

 

そうだ!!給水所だ!

 

10.6km地点の樹海駐車場に

給水所があるじゃないか!!!

約3分もリードしてるのだ!

例え1分間止まってでも

ボトルに水を入れてもらうのだ!!

 

そんな思いを胸に

樹海駐車場を目指して走る。

そして樹海駐車場が見えてきた!!!!

ところが・・

 

・・・・え!?

給水所がない!!!!!

 

絶望である。

あったはずの給水所がない。

(レース後に調べたら去年から

スポンサー撤退により樹海駐車場の

給水所がなくなっていた)

 

無いものは無い。

ここから急遽ドリンク温存作戦に

切り替える。

レースはまだ半分手前なのに

ドリンクはもう半分もない。

スタート前にドリンクを捨てた

自分の決断を呪った・・。

 

だが幸いにも補給用のジェルが

1本だけバックポケットにある!!

これを適切なタイミングで

有効に使うのだ!!

 

試練は続く。

ずっとシッティングで回しているので

ハムストリングの消耗が激しい。

太もものパワーで踏むのではなく

足の付け根を軸にして

太ももをムチのようにしてしならせ

体幹を意識して叩き付けるように踏む!

これは色んな筋肉を動員するために

散々練習してきたペダリングだ。

 

順風満帆だった序盤とは真逆に

中盤以降は足の痙攣、ドリンク不足、

寒さ、疲労との戦いになった。

 

やはりこれだけのマイナス要因。

ペースはガクンと落ちた。

序盤は3分ものリードがあったが

全体の2/3地点となる16km地点では

リードは2分を切ってしまった。

 

でも貯金を使いつつも

何とか足の痙攣を抑えつつ

走れている!!

虎の子の補給用ジェルを

3回に分けにして飲んだ。

 

しかし今日は

さらなる試練が

立ちはだかる・・。

 

20km地点だろうか?

突然、右脳に違和感が現れる。

 

痛みではなくボヤっとした

痺れのような感覚だ。

そして右目の視界が一瞬

ぼんやり白くなったりした。

 

さらにマズイことに右手と右足に痺れが・・。

特に右手が痺れてチカラが入らない。

ボトルさえ掴めないくらい震える。寒い・・。

 

これはガチでヤバイ症状!!

(後から調べたら低体温症の初期症状)

 

標高が上がるにつれ気温がどんどん下がる。

雨に打たれ続けて体力が想像以上に消耗している。

本来ならここでリタイアしても不思議ではない。

でもここは富士ヒル本番!!

しかもゴールまであと約4km!!

 

ざけんな!!!!

 

負けてなるものか!と

心を奮い立たし、必死にペダルを回す。

震える手でボトルを掴み

最後の給水をする!!

ドリンクも尽き

残るは意地と根性のみである。

 

22km地点、奥庭駐車場の

激坂にさしかかる。

相変わらずチカラが入らないが

なんとかクルクル回して登り切る。

 

そして待望の平坦区間に突入。

本来ならダンシングで加速して

タイムを稼ぐ間だが

シッティングで走る。

パワーがかからなくても

20km以上の速度が出る。

 

ペース表とタイムを照らし合わせる。

1分くらいのリードを確認!

(ペースシートは1時間29分ゴール)

このままいけば何とか

ブロンズが獲れるぞ!!

 

ボロボロになりながらも

気持ちを切らさず

そして足を痙らないように

集中して走る。

 

4つ目、最後のトンネルを抜け

最後の坂に入る。

 

あと少しだ出し切れ!!!

残り少ないチカラで

最後のスパートをかける。

 

そしてゴール!!!!!

 

手持ちのサイコンでは

1時間27分45秒くらいのタイムだった。

ブロンズ獲得は確信できた。

 

想像ではゴール地点で

「やったぁ!!!」とガッツポーズを

とるのかな?と思っていたが・・。

 

現実はというと

ブロンズ獲得を喜ぶゆとりは全く無く

全てを出し切ったので、ゴールした後に

数分間動けず、その場に座り込んでしまった。

そして震えが止まらなかった。

 

数分間座ると

やっと少し動けるようになり

給水所で2杯の水を貰い

下山用荷物を受け取り

テント内で乾いた下着とジャージ、

レインウェアに着替えた。

 

下半身がきしむように痛む。

そしてよろよろと震える足取りで

後から登ってくる友達を待つために

レストランへ向かった。

 

そこでテーブルに着き

温かいコーヒーを飲んだ。

 

すると目から涙が

ぽろぽろと溢れてきた。

 

コーヒーを飲んで

やっと少し心が落ち着き

ブロンズを獲得した実感が

少しづつ湧いてきた。

 

良かった・・・達成できた・・

 

たかだか富士ヒルブロンズかもしれないけど

自分には本当にハードルが高かった。

 

2年前に初めてスバルラインを走った時は

平均速度11.5kmで

タイムは2時間以上もかかってしまい

平均速度が16km以上が必要な

1時間30分のブロンズなんて

絶対に無理だと思った。

 

それでもブロンズという目標を掲げ

一年以上気持ちを切らさずに努力し

そして今日の過酷なヒルクライムにも負けなかった。

 

・・・というか、あまりの寒さで

低体温の症状も現れ

本当にギリギリの戦いだった。

 

そう思うと涙が止まらず

ハンカチで顔を覆っていた。

 

やっと落ち着いた頃

今日病み上がりで

出走できなかった

友達から「結果は!?」という

ラインが入ったので

ブロンズ獲得と感謝を報告した。

 

サイコンからストラバアプリに

走行ログやタイムが自動アップロードされ

結果を見た友達やフォロワーさんから

たくさんのメッセージが届いた☆

 

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みんなありがとう☆



本当にありがとう(TT)

みんなのお陰です☆

 

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痙攣と低体温で追い込めていないが意地は出した

 

レストランで友達を待った。

1時間以上すぎた頃

やっと友達からゴール到着の

連絡が入り合流した。

 

友達からブロンズ獲得の

お祝いに温かい今川焼き

ご馳走になった(^^)

本当に美味しかった!!

 

そして極寒の下りを経て

スタート地点に戻る。

 

計測チップを返却し

タイムと順位入りの

完走証明カードをもらう。

 

公式タイムは

1時間27分37秒19

年代別順位は366位(1235人中)

上位29%の位置だ。

 

欲を言えばもっと上に行きたかったが

今日の最悪な天気と

調整失敗したコンディションの中

よく頑張ったと思った。

 

そして待ちに待った

ブロンズリングを

いただいた!!!!

 

ここで心から

「やったぁ!!」の声が出た。

ブロンズリングは

キラキラしていた☆

 

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ついに手に入れたブロンズリング

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ブロンズステッカー

 

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タイム



応援してくれたみんな

苦楽を共にしてきた自転車

そして自分をここまで成長させてくれた

富士ヒルクライムには

本当に感謝しかない。

 

最後に吉田のうどんを食べて

富士北麓公園を後にした。

 

こうして富士ヒル2019は

「ブロンズ獲得で目標達成!」

という結果で終わった。

 

車載動画はこちらです

 

www.youtube.com

 

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ブロンズ獲得者だけ購入できるフィニッシャージャージ


ブロンズのフィニッシャージャージも注文!

楽しみだなぁ☆

これを着てビールを飲みたい。

 

さぁ翌日から

富士ヒル2020のスタートだ!!

次の戦いは始まっている!!

 

この後は

韮崎・戦国ヒルクライム(甘利山)や

乗鞍ヒルクライムにつづく